金井良一の話 
お宅にうかがって作業に入る瞬間からライブが始まるんです。
お客様は実際に住んでいれば、毎日その様子を見られるじゃないですか。
そうして見ているうちに「ここはこうしたい」というのが出てくるでしょう。
こちらも絶えず次はどうなっていくかというのを伝えます。
いつでも一緒に参加してもらいたいんです。
図面はこうだけど、
「やっぱりこうしたい………」
それなら、どんどん変えていっていいんですよ。
何度も担当者と時間をかけて打ち合わせして、図面を書いても、それは絵に描いたモチ。
図面は設計者が引いて、見積営業担当、現場の職人は図面通りにい仕上げるだけっていうんじゃ、コミュニケーション取れてないのと同じなんです。
よく耳にしますけど、現場の職人にその場で注文出しても
「それは聞いてないから無理だ」
「それは石屋の仕事」
「それは左官屋の仕事」
とか言われるじゃないですか。
ももの木は、そうじゃないんです。
現場の職人が全部をまかされているんです。
左官もやればタイル貼りも植栽もやるし、その場での注文にも応じていきます。
工程を分業しません。
分業すると分担のところだけきれいにやっておしまいという意識してしうものです。
ももの木の場合は最終的な全体の雰囲気というか調和を大事にしたい。
だからこそ、最初から最後まで一人の職人のライブなんですよ。
そこでたとえばお子さんがいらしたら「じゃあ一緒に巣箱をつくろう」とかね。
奥様や旦那様も参加して壁塗りしたり、額縁ガーデンのデザインしたり。
その庭を使うお客様が、そこで何をしたいかってことを考えます。
なにより使い勝手が大事。
たとえばおしゃれなウッドデッキをつくったけど、ちょっとそこで洗濯物も干したい。
それなら
邪魔にならない物干しかけをつくっときましょうと。
外水道も立水栓にしときましょう、と。
デッキチェアに収納もしたいとか、祈りたためるようにしたいとか。
そういう希望が優先ですよ、デザインより。
デザインはこれもお客様の感性、好みをいろいろお聞きして。
素材はうちの色合いを出すなら、アンティークレンガやジュラストーン、枕木なんかを使います。
土留めでもフェンスでもブロックが必要だと思っているけど、そんなことないんですよ。
捨てようと思っていた自転車を分解して、車輪並べてバラをからませてフェンスにしたっていいわけだし。
いま、ホームセンターで教室やイベントもやってますが、そういう自由な発想を知ってほしいんです。
木っ端で小物つくったり、余った材料を捨てないで利用する。
それで、庭なんてこんなに楽しいものなんだから自分でつくりなさいって(笑)。
わからないからプロにおまかせ、じゃなくて。
ブロックなんてただ積んでたって楽しくないですよ。
それに代わるアイデアはたくさん提供できますし、一緒にやりましょうよ。
自分でつくれば楽しいし、メーカーのお仕着せフェンスじゃなくて自分だけのフェンスでいいじゃないですか。
ちょっとつくってみたいっていう人、私の考える庭のイメージと同じように考えてくれる人が増えてくるといいなと思うんですよ。
外回しの敷地の利用ってまだですからね。
うちでは端から端まで利用して考えます。
土地を買って家を建てたら、もうお金なんて残らないじゃないですか。
それでも庭をやりたい、と。
5万でも10万でもできることはありますよ。
何も無理してお金かき集めてやるようなことじゃないんです。
予算はお客様が決めて、お互いのコミュニケーションで工夫していけばいい。
うちなんかは200万っでいったら、もう水回りからデッキから昭明から全部できちゃいますよ。
200万円で家は建たないけれど、庭はできます。
満足のいくものが。
でもね、たとえばそんなにお金がない、というお客様がいますよね。
それなら石畳を張りたいところだけれどそれは半分にして、あと半分は芝生を張ってコントラストを出せば遂に効果的だ、とか工夫はいくらでもできる。
極端にいえば、お客様の所へ行って、そこにある材料だけでつくりましょう。
で、必要だったらホームセンターに行って買ってもらって。それでもできるん?すよ。
いまはホームセンターに行けば我々が求めている素材は何でもありますから。
なければないなりに考えます。
だから、なにより最初に予算を言ってくださったほうが考えやすいんです。
植物はバランスを見て最後でいい。
私は、どんな植物でもいいと思うんです
うちでよくやるのはシンボルッリーを1本だけ。
あとは隙間に小さな植物を植えてあげる。
植栽は隙間でいいんです(笑)
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